芸術家
ルネサンス

サンドロ・ボッティチェッリ
1445年頃フィレンツェに生まれ、初期ルネサンスにおける神話画の最高峰を築いたイタリアの画家。代表作『ヴィーナスの誕生』と『春(プリマヴェーラ)』は古代ギリシャの美意識を官能的な線描で復活させ、メディ

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
1488年頃イタリア・ピエーヴェ・ディ・カドーレに生まれ、ヴェネツィア派の頂点を極め色彩の革命をもたらしたルネサンスの巨匠。約60年にわたる画業で、宗教画・神話画・肖像画の全領域において卓越した成果を

ラファエル
1483年ウルビーノ公国に生まれ、わずか37年の生涯で盛期ルネサンスの理想を完成させたイタリアの画家・建築家。代表作『アテナイの学堂』はヴァチカン宮殿を飾り、古代ギリシャの知の結集を壮大な遠近法空間に

ヤン・ファン・エイク
1390年頃フランドルに生まれ、油彩画技法を革命的に発展させた初期ネーデルラント絵画の創始者。代表作『ヘント祭壇画(神秘の子羊の礼拝)』は兄フーベルトとの共作とされ、精密な写実描写と宝石のような色彩の

ミケランジェロ・ブオナローティ
1475年フィレンツェ共和国カプレーゼに生まれ、彫刻・絵画・建築・詩の四領域で頂点を極めたルネサンスの巨匠。26歳で完成させた『ダビデ像』は人体美の理想を大理石に刻み、システィーナ礼拝堂天井画は創世記

レオナルド・ダ・ヴィンチ
1452年フィレンツェ共和国ヴィンチ村に生まれ、絵画・彫刻・解剖学・工学など数十の分野で卓越した知見を残したルネサンスの巨人。代表作『モナ・リザ』と『最後の晩餐』は西洋美術の到達点とされ、約六千頁の手

アルブレヒト・デューラー
1471年ニュルンベルクに生まれ、北方ルネサンスの頂点を築いたドイツの画家・版画家・理論家。精緻な銅版画と木版画によってイタリアの人文主義的理想を北方に移植し、版画の芸術的地位を飛躍的に高めた。『メラ
バロック

ピーテル・パウル・ルーベンス
1577年ドイツ・ジーゲンに生まれ、バロック絵画の巨匠としてヨーロッパ中の宮廷から委嘱を受けた画家・外交官。豊麗な色彩と動的な構図で神話・宗教・歴史の壮大な場面を描き、大規模な工房を運営して約三千点の

エル・グレコ
1541年クレタ島に生まれ、ビザンティン美術の伝統とヴェネツィア派の色彩をスペインのトレドで融合させた異色の画家。引き伸ばされた人体と炎のように揺らめく色彩による幻視的な宗教画は同時代に異端視されたが

ディエゴ・ベラスケス
1599年スペイン・セビリアに生まれ、スペイン黄金世紀を代表する宮廷画家として写実主義と空間表現の革新をもたらした。代表作『ラス・メニーナス(女官たち)』は画家自身が描く行為を描くという自己言及的構図

レンブラント・ファン・レイン
1606年オランダ・ライデンに生まれ、光と影の劇的な対比によってバロック絵画の頂点を極めた画家。代表作『夜警』は市民自警団の群像を舞台的照明で演出し、集団肖像画の常識を根底から覆した。約300点の油彩

ヨハネス・フェルメール
1632年オランダ・デルフトに生まれ、わずか三十数点の油彩画で西洋美術史に不滅の地位を築いた「光の画家」。代表作『真珠の耳飾りの少女』と『牛乳を注ぐ女』は窓から差し込む自然光の繊細な描写によって日常の

ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ
1571年ミラノに生まれ、劇的な明暗法(キアロスクーロ)によってバロック絵画の扉を開いたイタリアの画家。聖人を街角の庶民の姿で描く写実的手法は宗教画の概念を転覆させ、暴力沙汰と逃亡に明け暮れた破天荒な

アルテミジア・ジェンティレスキ
1593年ローマに生まれ、バロック期における最も重要な女性画家として美術史に名を刻んだ。カラヴァッジオの劇的な明暗法を独自に発展させ、旧約聖書のユディトやスザンナなど強い女性像を力強く描いた。若年期に
印象派

メアリー・カサット
1844年アメリカ・ピッツバーグに生まれ、印象派の唯一のアメリカ人メンバーとして母子像を中心に活動したフランス在住の画家・版画家。ドガとの親密な交流のなかで磨かれた卓越な色彩感覚と構図力で日常の母子の

ベルト・モリゾ
1841年フランス・ブールジュに生まれ、印象派の創設メンバーとして男性中心の画壇に確固たる地位を築いた女性画家。マネの義妹でありモデルでもあった彼女は、筆触を大胆に残す自由な画風で家庭の親密な情景を描

ピエール=オーギュスト・ルノワール
1841年フランス・リモージュに生まれ、「幸福の画家」と称される印象派の巨匠。代表作『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』は木漏れ日のなかで踊る人々を鮮やかな色彩と光の斑点で描き、印象派の最も楽天的

クロード・モネ
1840年パリに生まれ、印象派の創始者にして命名者となった最も重要な画家。光と大気の瞬間的変化を捉える外光主義を生涯にわたり追求し、『印象・日の出』が運動全体の名称の由来となった。晩年のジヴェルニーの

エドガー・ドガ
1834年パリに生まれ、踊り子と競馬を主題に人間の動きの瞬間を捉え続けた印象派の異色の巨匠。パステル画と彫刻にも優れた業績を残し、写真的な視点と日本美術の構図を取り入れた斜めからの視線や大胆なトリミン
後期印象派

ポール・ゴーギャン
1848年パリに生まれ、文明社会を捨ててタヒチに渡り原始的な楽園の理想を追求した後期印象派の画家。株式仲買人から画家への転身、家族の放棄、南太平洋での晩年という波乱の人生は近代芸術家の神話の原型となっ

ポール・セザンヌ
1839年フランス・エクス=アン=プロヴァンスに生まれ、「近代絵画の父」と称される画家。印象派の光の探究から出発しつつ、対象の構造と形態の本質を色彩の面で再構成するという独自の方法論を確立した。代表作

フィンセント・ファン・ゴッホ
1853年オランダ・フロート=ズンデルトに生まれ、わずか十年の画業で約二千点の作品を残して37歳で没した後期印象派の巨匠。牧師の子として信仰と人間への深い共感から出発し、パリで印象派の色彩を吸収した後
近代・現代

カジミール・マレーヴィチ
1879年ロシア帝国キエフに生まれ、抽象芸術の最も急進的な形態であるシュプレマティスムを創始した画家・美術理論家。1915年発表の『黒い正方形』は白い地に黒い正方形を描いただけの作品でありながら、対象

ワシリー・カンディンスキー
1866年ロシア帝国モスクワに生まれ、抽象絵画の理論的基盤を築いた画家・美術理論家。モスクワ大学で法律と経済学を学んだ後に30歳で画家に転身し、1910年頃に西洋美術史上初の純粋抽象画を制作したとされ

マルセル・デュシャン
1887年フランス・ブランヴィルに生まれ、便器に署名して美術展に出品するという行為で芸術の定義そのものを転覆させた概念芸術の先駆者。代表作『泉』(1917年)は既製品の男性用小便器に「R.Mutt」と

アンリ・マティス
1869年フランス北部ル・カトー=カンブレジに生まれ、「色彩の魔術師」と称されるフォーヴィスム(野獣派)の創始者。法律家から画家に転身し、純色の大胆な使用と簡潔な形態によって色彩を対象の再現から解放す

ジョージア・オキーフ
1887年アメリカ・ウィスコンシン州に生まれ、アメリカ近代美術の母と称される画家。花を画面一杯に拡大して描く独自の手法と、ニューメキシコの砂漠の骨や風景を抽象化した作品群で知られる。写真家アルフレッド

サルバドール・ダリ
1904年スペイン・カタルーニャのフィゲラスに生まれ、シュルレアリスムの最も著名な画家として夢と無意識の世界を精密な写実技法で視覚化した。代表作『記憶の固執』に描かれた溶ける時計は20世紀美術の最も象

アメデオ・モディリアーニ
1884年イタリア・リヴォルノに生まれ、パリのエコール・ド・パリを代表する画家・彫刻家。細長く引き伸ばされた顔と首、アーモンド形の瞳孔のない目で描かれる独特の肖像画は、一目で彼の作品と判る強烈な個性を

グスタフ・クリムト
1862年オーストリア・ウィーン近郊に生まれ、ウィーン分離派の創設者として世紀末芸術の頂点を築いた画家。代表作『接吻』は金箔と装飾的文様で満たされた画面に男女の親密な抱擁を描き、エロスと美のウィーン的

アンディ・ウォーホル
1928年アメリカ・ピッツバーグに生まれ、ポップアートの旗手として大量消費社会の美学を芸術に取り込んだ画家・映画監督・プロデューサー。キャンベルスープ缶やマリリン・モンローのシルクスクリーン版画で、芸

エドヴァルド・ムンク
1863年ノルウェー・ロイテンに生まれ、表現主義の先駆者として人間の不安と実存的恐怖を視覚化した画家。代表作『叫び』は燃えるような空の下で耳を塞ぐ人物が無言の絶叫を発する姿を描き、近代人の孤独と不安の

フリーダ・カーロ
1907年メキシコ・コヨアカンに生まれ、身体的苦痛と情熱を自画像に昇華させたメキシコの画家。幼少期のポリオと18歳のバス事故で生涯にわたる身体的障害を負い、三十回以上の手術に耐えながら約二百点の作品を

パブロ・ピカソ
1881年スペイン・マラガに生まれ、キュビスムの創始者として20世紀美術を根本的に変革した画家・彫刻家・版画家。91歳で没するまでに約五万点の作品を残した驚異的な多作の芸術家であり、「青の時代」から新
彫刻

オーギュスト・ロダン
1840年フランス・パリに生まれ、近代彫刻の父と称される彫刻家。代表作『考える人』は人間の知的苦悩を凝縮した普遍的象徴となり、『地獄の門』を中心とする膨大な制作群は古典的な理想美から離れ、人体の生々し

ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ
1598年ナポリに生まれ、バロック彫刻・建築の頂点を極めたイタリアの芸術家。大理石に感情と運動の一瞬を封じ込める超絶技巧で知られ、『聖テレジアの法悦』は石を超越した光と恍惚の表現で宗教芸術の新境地を開

カミーユ・クローデル
1864年フランス・フェール=アン=タルドノワに生まれ、近代彫刻において独自の表現領域を切り拓いた女性彫刻家。師であり恋人でもあったロダンとの激しい愛憎関係のなか、『ワルツ』や『分別盛り』などの作品で
建築
日本美術

横山大観
1868年水戸藩に生まれ、近代日本画の革新者として西洋画の技法を日本画に融合させた画家。岡倉天心の理想に共鳴し、東京美術学校で学んだ後、「朦朧体」と呼ばれる輪郭線を排した空気感のある画風を開拓した。代

竹内栖鳳
1864年京都に生まれ、京都画壇の巨匠として日本画の近代化に大きく貢献した画家。四条派の伝統を基盤としつつ西洋絵画の写実技法を取り入れ、動物画において息づかいまで感じさせる迫真的な描写を実現した。代表

雪舟
1420年備中国に生まれ、日本の水墨画を最高の芸術的高みに引き上げた室町時代の画僧。幼くして禅寺に入り、1468年に明に渡って本場の水墨画を学んだ。帰国後に描いた『秋冬山水図』『天橋立図』は、中国画の

狩野永徳
1543年京都に生まれ、安土桃山時代の絢爛豪華な障壁画で日本美術史に燦然と輝く狩野派の棟梁。織田信長の安土城天主閣や豊臣秀吉の大坂城・聚楽第の障壁画を手がけ、金箔地に力強い大画面の花鳥画や人物画を描く

歌川広重
1797年江戸に生まれ、風景版画の傑作『東海道五十三次』で日本美術史に不朽の名を刻んだ浮世絵師。叙情的な自然描写と巧みな遠近法の融合により、旅の情緒と四季の移ろいを鮮やかに表現した。北斎が力動感ある構

尾形光琳
1658年京都に生まれ、琳派を大成した江戸中期の画家・工芸家。俵屋宗達の装飾的画風を継承・発展させ、金銀箔と鮮烈な色彩による大胆な装飾美を確立した。代表作『燕子花図屏風』は国宝に指定され、群青と緑の鮮

伊藤若冲
1716年京都に生まれ、超絶技巧の花鳥画によって日本美術史に異彩を放つ江戸中期の画家。青物問屋の主人でありながら画業に没頭し、代表作『動植綵絵』三十幅は鶏・鳳凰・草花を驚異的な精密さと鮮烈な色彩で描き

葛飾北斎
1760年江戸に生まれ、浮世絵を世界芸術の高みに押し上げた日本美術史上最大の画家の一人。代表作『富嶽三十六景』の「神奈川沖浪裏」は大波と富士山を動的構図で描き、世界で最も知られた日本美術の図像となった




