作家・文学者 / 文豪・作家
サン=テグジュペリは「星の王子さま」「夜間飛行」「人間の土地」で知られるフランスの作家・飛行士。世界で最も翻訳された文学作品「星の王子さま」は、子どもの純粋な目で大人の世界の愚かさを描き、愛と友情の本質を寓話的に語る。第二次世界大戦中の偵察飛行中に消息を絶ち、行動する文学者として記憶されている。
この人から学べること
サン=テグジュペリの「大切なものは目に見えない」は、数値化できない価値(信頼・文化・チームの絆)こそが組織の本当の競争力であることを教えている。KPIだけでは測れない本質的価値への気づき。また「完璧とは取り去るものがない時」はミニマリズムの完璧な定義であり、プロダクトデザインの黄金律。「船を造りたいなら海への憧れを教えよ」はビジョナリーリーダーシップの本質を一文で表現しており、管理ではなくインスピレーションで人を動かす力の重要性を示す。
心に響く言葉
心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。大切なものは目に見えない。
On ne voit bien qu'avec le coeur. L'essentiel est invisible pour les yeux.
きみは、きみが飼いならしたものに対して永遠に責任を負うんだ。
Tu deviens responsable pour toujours de ce que tu as apprivoise.
完璧とは、もう何も加えるものがない時ではなく、もう何も取り去るものがない時に達成される。
Perfection is achieved, not when there is nothing more to add, but when there is nothing left to take away.
船を造りたいなら、人々に木を集めさせるな。果てしない海への憧れを教えよ。
If you want to build a ship, don't drum up people to collect wood... teach them to long for the endless immensity of the sea.
生涯と功績
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(1900-1944)はフランスのリヨンに伯爵家の子として生まれた。幼少期から飛行機に魅了され、兵役で航空隊に入った後、航空郵便のパイロットとなった。サハラ砂漠や南米路線での危険な飛行体験が、そのまま文学の素材となった。
「南方郵便」(1929年)「夜間飛行」(1931年)は航空郵便の世界を描いた初期作品で、後者はアンドレ・ジッドの序文付きで出版されフェミナ賞を受賞。「人間の土地」(1939年)は飛行体験を通じて人間の連帯と責任を語った随想で、アメリカではベストセラーとなった。
リビア砂漠での不時着遭難の経験(1935年)は「人間の土地」に描かれ、また「星の王子さま」の着想にもつながった。
「星の王子さま」(1943年)はニューヨーク亡命中に書かれた。小さな星に住む王子さまが地球を訪れ、狐やバラとの交流を通じて愛と友情の本質を語る寓話。「大切なものは目に見えない」「きみのバラを特別にしたのは、きみがバラのために費やした時間だ」など、シンプルで深遠な言葉は300以上の言語に翻訳され、世界中で愛読されている。
1943年に自由フランス軍に復帰し、偵察飛行任務に就く。1944年7月31日、コルシカ島から出撃した偵察飛行から帰還せず。44歳。2004年に地中海の海底から機体の残骸が発見されたが、最期の詳細は不明のままである。
専門家としての評価
サン=テグジュペリは飛行士と作家という二つの人生を生きた行動する文学者であり、「星の王子さま」は世界で最も翻訳された文学作品として文化的影響力において他の追随を許さない。シンプルな寓話の中に深遠な哲学を込める手法は唯一無二。
